フォートナイトはNintendo Switchをはじめ、パソコンやPlayStation 4などでも楽しめるゲームです。このゲームに関しては様々な議論が交わされており、その理解が子育てに関する問題解決に役立つ場合があります。
不安を感じるだけでなく、フォートナイトを理解することで、子育ての課題に対処していきましょう。
この記事では、以下の点について解説します。
- フォートナイトのどの部分が問題視されているのか
- これらの問題にどのように向き合うべきか
- 子供にこのゲームをやらせてもいいのか
私自身、小学生の子供を持つ親として、この問題に直面しています。
結論
まだフォートナイトを始めていないお子さんに対して、ゲームをやらせるべきか悩んでいる方も多いと思います。また、すでにゲームに夢中になっているお子さんについては、続けさせるべきか迷っている方もいるでしょう。
結論としては、どちらでも問題ありません。
その理由は、このゲームで見られる多くの問題が現実社会でも起こり得るものだからです。やらせるかどうかに焦点を当てるのではなく、このような問題を通して、どのように子供とコミュニケーションを取り、失敗や成功体験を重ねさせ、社会に出た時にしっかりと生きていける力を育むかが重要です。以下で詳しく説明します。
フォートナイトとは
フォートナイトはアメリカのEpic社が提供するゲームで、次のような特徴があります。
- プレイ自体は無料(ゲーム内課金あり)
- オンラインで世界中のプレイヤーと接続可能
- ボイスチャットで一緒にプレイしている人と会話可能
このゲームは、100人のプレイヤーが無人島に降り立ち、島にある武器やアイテムを集めながら、最後の一人になるまで戦うサバイバルゲームです。ソロプレイも可能ですが、二人や四人でチームを組むこともできます。
流行っている理由
フォートナイトが人気を集めている理由は、次のような点にあります。
- 周りの友達がプレイしている
- 兄弟がやっている
- 無料で楽しめる
- コロコロコミックで特集されている
特に「月刊コロコロコミック」は、日本で最も売れている漫画雑誌であり、その影響力が大きいと考えられます。
指摘されている問題点
フォートナイトに関連する問題は、「中毒性」と「仲間はずれ」の2つに集約されます。特に「中毒性」については、課金に繋がるケースもあります。ゲーム自体は無料で始められるため、軽い気持ちでプレイを始め、課金することでより強力なアイテムを手に入れ、ゲームを有利に進められるようになるため、課金に走ってしまうことが問題視されています。
やめられない理由
優秀なゲーム開発者たちは、プレイヤーが飽きずに続けられるように工夫を凝らしてゲームを作っています。そのため、フォートナイトがやめられないのは、ある意味では当然の結果です。
なぜ子育て問題として捉える必要があるのか?
結論でも述べた通り、ゲームをやらせるかやらせないかは、どちらでも構いません。重要なのは、この問題を通じて子供をどのように成長させるかという視点です。これについて、さらに具体的に説明します。
なぜどちらでもいいのか?
子供の置かれた環境や個性はそれぞれ異なるため、最適な対応も異なります。
環境が多様
環境の多様性
子供が置かれている環境によって、対応は当然異なります。具体的な例として、以下のような状況が考えられます。
- クラス全員がフォートナイトをしている
- 兄弟が毎日プレイしている
- 仲良しグループがみんなプレイしている
このような状況では、共通の話題が持てないことで仲間はずれになるリスクもありますが、それでもやらせないという選択もあります。
一方で、
- クラスでフォートナイトの話題がない
- 家にゲームがない
- スポーツや学習など他に夢中になっているものがある
このような状況では、無理にやらせる必要はありません。
子供の個性の多様性
現代社会は多様化しており、子供の考え方や価値観も様々です。
- みんながやっているけど、自分は楽しめないのでやりたくない
- 誰もやっていないけど、自分は楽しいからやりたい
- 共通の話題がなくても平気、他の話題で盛り上がれる
- 友達がいなくても問題ない
極端な例もありますが、子供の考え方を理解し、なぜそのように考えるのかを一緒に考え、親として許容できないリスクがある場合は、他の考え方や方法を提案しましょう。
エビデンス(科学的根拠)が無い
幼少期からゲームに依存した場合、大人になってから悪影響があるのでは?と心配する声もありますが、これはまだ科学的に立証されていません。子供が小学生の頃からオンラインゲームをし、ボイスチャットで友達とコミュニケーションを取るようになったのは、まだ数年しか経っておらず、統計的なデータがないためです。
ちなみに、私が子供の頃はオンラインゲームはありませんでしたが、兄と徹夜でゲームに夢中になっていました。しかし、今ではほとんどゲームをしなくなりました。(私の経験は一例であり、統計データにはなりませんが、参考までに)
具体的対策
まだ始めていないが、やらせたくない場合
フォートナイトを知らない場合、情報が入らないように注意しつつ、他の楽しいことに興味を持たせる工夫をしましょう。
始めたいと言ってきた場合
なぜフォートナイトをやらせたくないのか、やることでどのようなリスクがあるのかを伝えましょう。
それでもやりたいと言う場合
ルールを設定してから始めさせるのが良いでしょう。もちろん、無理にやらせない選択肢もあります。
すでに始めているが、やめさせたい場合
自分の考えを伝え、子供の意見も聞き、お互いが納得する形で進めることが重要です。やめさせたい理由を整理し、他のゲームなら問題ないのか、ゲーム自体が問題なのか、時間の問題なのか、を具体的に考えましょう。すでに夢中になっている場合、感情的にならず、冷静に話し合うことが大切です。
すでに始めていて、悩んでいる場合
やめさせることを考えていない方は、自分が何に悩んでいるのかを整理しましょう。
プレイ時間が長い場合
多くの親が悩んでいるのは、プレイ時間の問題でしょう。対策としては、時間を決めてルールを設けることです。まずは、ルールを確認し、守れていれば基本的には自由にさせましょう。守れていない場合は、守らなかった場合の結果を明確にし、それを実行しましょう。
ルール作りのポイント
ルールを作る際には、子供と一緒に決めることが大切です。納得して作ったルールであれば、守られなかった場合でも強制感が減り、納得感が増します。「平日は○時間」「食事の時間になったら無条件でやめる」など、一方的に決めるのではなく、守れなかった場合には罰を設けることも考えましょう。特に思春期の子供は自立心が高まり、以下のような特徴があります。
- 自分で決めたいという意識が強い
- 他人から言われると反発する傾向がある
- しかし、自分で決めたことは守ろうとする
小学校高学年頃からこうした意識が芽生えることが多いため、このタイミングを活かしてルール作りに参加させることは有効です。
ルール変更を希望する場合
子供が自分にとって不都合なルールに気づくと、ルールの変更を求めることがあります。この場合は、なぜ変更したいのか、どのように変更したいのか、その理由をしっかりと聞きましょう。変更するにせよ、しないにせよ、お互いが納得した上で結論を出すことが大切です。
ルールを決めた後のポイント
基本的には口を挟まない
一度ルールを決めたら、多少のことには口を挟まないようにしましょう。守れなかった場合は、感情的にならずに指摘し、社会のルールと同様に、守れなかったときの結果を理解させることが大切です。子供は初めは失敗することもありますが、そうした経験を通じて成長します。
無関心にならない
ルールを守っているからといって、完全に無関心でいるのは避けましょう。子供はまだ未熟で、ゲームに限らず日常の中での様々な経験が成長の糧となります。「今日は誰と遊んだのか」「楽しかったのか」など、日常的にコミュニケーションを取ることで、異変やサインに気づくことができます。
フォートナイト問題を通じて親自身も成長する
フォートナイトを実際にプレイしてみる
このゲームを自分でプレイしたことはありますか?自分の体験を判断材料に加えることは非常に重要です。学校での友達とのやり取りや外遊びの経験など、私たちは過去の体験を基に善し悪しを判断しています。
一度フォートナイトを体験してみることも良いでしょう。私も実際にプレイしてみたことで、ゲーム内容を理解し、次のようなメリットを感じました。
- 共通の話題ができ、子供とのコミュニケーションが円滑になる
- 問題点をより深く理解できる
- メリットについても理解が深まる
こうした体験を通じて視野が広がり、自分自身も成長できると感じました。体験していないことを否定されるのは納得しにくいものです(今回で言えば、フォートナイトをプレイしたことがない人がフォートナイトを否定すること)。
子供は親を見ている
子供に中毒性を心配し、ルールで縛って時間制限を設けている一方で、自分は毎晩お酒を飲んだり、タバコを吸ったり、テレビを見たり、スマホをいじったりしていることはありませんか?
中毒性の観点から議論すると、むしろ親自身が心配される可能性もあります。子供は親をしっかりと見ています。
子供に時間の大切さやルールの重要性を説くのであれば、親自身も自分にルールを設けてみてはいかがでしょうか?
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